テレビ朝日の「たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学」という番組で便秘特集が組まれました。この番組では、体内で発生した水素やメタンガスが便秘の原因であると言及したものでした。
そこで今回は、便秘との関係が深い水素とメタンガス、そしてガスを発生させるという食物繊維に焦点を当ててみたいと思います。
便秘の原因は水素とメタンガスの大量発生
番組内では水素とメタンガスが腸の老化を促進させると伝えていました。
水素は、空気中に存在する気体であり、燃えやすい気体とされています。
一方、メタンガスは自然において、動物や植物が腐ったヘドロから発生する気体になります。
この水素とメタンガス、健康な人でも、わずかな量を体内で発生させています。しかし、大量にガスが発生することで便秘を引き起こしてしまいます。さらに、腸に問題があると1日に50リットルものガスが生成されてしまいます。このうち80%はおならとして排出され、残りは腸に吸収され口から出ると言います。そのため口臭の原因ともなってしまいます。
便秘の改善には、食生活と食べ方というけれど…
ガスが大量に発生する原因は、食べ物と食べ方にあると番組では伝えていました。便秘解消方法として番組内で紹介された内容は、以前のコラム「10分後にはトイレへ!?うつぶせだけで、便秘解消!」で詳しくご紹介させていただいたので、そちらをご覧下さい。
今回、着目したい部分はガスが発生する時点です。ガスを発生させてしまう原因を解消できれば、便秘の解消につながるのではないでしょうか?
番組では、「食べ物が小腸に滞留し、細菌が付着することで水素やメタンガスが発生する」と伝えていました。つまり、食べ物を小腸に滞留させなければ良いと考えられます。
食物繊維には不溶性と水溶性があります!
便秘になった時、食物繊維を含む野菜をたくさん摂るという方もいらっしゃることでしょう。事実、便秘になった際は食物繊維が欠かせません。
しかし、食物繊維が大切だからといって過剰摂取すると、腸に溜まってしまいます。食物繊維が腸に溜まることで発酵しガスが発生します。食物繊維は便秘解消するために欠かせないものなのに、なぜこのような状況が生まれてしまうのでしょうか?
それは、一般的に食物繊維と呼ばれるものに、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の二つに分けることが出来るからです。
穀類、野菜、豆類、小麦などの不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収してふくらみ腸を刺激し、ぜんどう運動を促すことで便秘解消を図ります。しかし、生理前の女性はホルモンバランスの変化により、ぜんどう運動が弱くなりやすいと言います。そのため、ぜんどう運動が弱い状態に不溶性食物繊維を摂っても、排便へ結びつきにくいのです。
このような腸が刺激を受けても働きが悪い場合は、水溶性食物繊維をとってみてはいかがでしょうか?水溶性食物繊維は、水分に溶ける性質のため、便をやわらかくし胃腸内をゆっくり移動します。また、整腸作用があるビフィズス菌を増やす力が不溶性食物繊維よりも高いと言われています。水溶性食物繊維には、昆布、わかめ、サトイモ、オクラ、ヤマイモなどのネバネバする食材があげられます。
不溶性食物繊維ばかり摂りがちな方は、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を2:1の割合で摂るようにしてみましょう。
また、体を冷やすと腸の働きが鈍くなってしまうため、水分補給をする際は温かいものを飲むように心がけましょう。お味噌汁やお茶(便秘改善効果が期待出来る、黒豆茶やコトハスティー)など、で体を温めて便秘解消を図りましょう!