皆さんは「呼吸」を意識したことがありますか?
人間がいつでも絶えず続けている呼吸。呼吸をするのが当たり前なので、普段はあまり意識していませんね。
呼吸が浅くなると、自律神経が乱れ、交感神経が活発に働いてしまって、気持ちが不安定になったり、イライラしやすくなってしまいます。また、酸素不足により、血の巡りが悪くなったり、冷え症などの原因になったりもします。
呼吸の質を高めることは、からだを大事にすることに繋がります。
意識して、深い呼吸法を身につけるようにしましょう。
意識してする呼吸は、体のなかから行うマッサージのようなものです。
深い呼吸は、呼吸器官に働きかけるだけでなく、体内器官に圧をかけるため、血行促進、消化吸収アップにも繋がります。
続けているうちに体内器官の働きが活性化されて、デトックス効果が高まることにもなります。
まず、呼吸をはじめる前に、鎖骨部分(デコルテ)のマッサージをしてみましょう。
肩まわりがこわばっていると、息を吸おうとしても胸がひらかずに、深い呼吸ができません。右手の人差し指と中指で、鎖骨のまわりを外側から内側に、なでるように押していきます。体の緊張がとけて、気持ちがスーッと楽になっていくように感じませんか。
それから、肺のなかの空気をすべて、口から吐ききります。約15秒くらいを目安に、お腹がへこむまで、ゆっくりと全部吐ききりましょう。息を吐ききることで、自然と息を吸いこむ力が生まれ、呼吸が深くなっていきます。
息をすべて吐ききったら、ゆっくりと鼻から息を吸っていきます。今度はお腹がふくらんでいくのがわかると思います。5秒ぐらい息を吸ったら、一度息を止め、それから、ふう、と一息吐いて、体をリラックスさせましょう。そうしたら、また最初にもどって、繰り返します。これをだいたい、5~20回、体が気持ちよくなるまで行います。
この呼吸法は、ヨガの「長息法」という呼吸法を、簡単にアレンジしたものです。
息を吐くことで、お腹がへこんで横隔膜があがり、心臓がマッサージされます。息を吸うとお腹がふくらんで横隔膜がさがり、腹部の臓器がマッサージされます。また、息を吐ききることで、副交感神経の働きが活発になり、リラックス効果が得られます。
深い呼吸を覚えたら、朝目覚めたときと、夜寝る前の二回、意識して行うようにしましょう。
毎日繰り返し行うことで、心身がととのい、からだが楽になっていくのを感じることができると思います。
それに慣れたら、毎日の生活のなかで、たとえば電車にのっているときや、休憩で一息ついているとき、お風呂に入っているときなど、気が向いたときにおこなってみてください。
深い呼吸をすることで、こころが落ち着いて、リラックスできますよ。